ししとうはピーマンと同じく緑黄色野菜です。
ビタミンたっぷりのイメージですが、調理によって変化する栄養素はあるのでしょうか。
栄養を損なわない調理法はどうでしょう。
天ぷらを考えてみる
高温で調理すると、ビタミンCなどが壊れやすいのではないかと心配になります。
ししとうなど考えていたよりもビタミンCが多く含まれていて、いい食材ではないかと思っていても、調理の仕方でせっかくの栄養素がなくなってしまっては元も子もありません。
その代表的な調理法が天ぷらですが、どうでしょうか。
ビタミンなど飛んでいってしまいそうな調理法だと思いますね。
ところが結構いい調理法なのです。
水溶性で熱に弱いビタミンCなどは湯がくより蒸す方が、素材に残りやすいと言われています。
天ぷらで衣をつけて油で揚げると、衣が水分を逃さない働きをして食材を蒸す状態になります。
それも短時間の調理ですので栄養は思ったよりなくならないのです。
また、ししとうにはビタミンCだけでなく油溶性のβカロテンや、ビタミンKなどがありそれが天ぷらの油とともに食されるので吸収が良くなります。
高温調理の天ぷらは意外にもよい調理法だったのですね。
栄養素を壊さない工夫
熱に弱いビタミンCと言われていますが、野菜によっては調理したあとの方が多くなる食材があります。
フライドポテトと石焼き芋です。
ジャガイモはビタミンCを含んでいますが、油で揚げたフライドポテトにビタミンCがなくなっているどころか、生の時よりも増えているそうです。
それはでんぷんがビタミンCを守っているからです。
その例を考えてみると、なるべく大きく切って調理する、ということが水溶性の栄養素を壊さない工夫であると考えられます。
その点、ししとうなどは小さく切って調理することはあまりありません。
せいぜい、破裂予防の切り目ぐらいです。
そして長く煮込む調理もまれです。
湯がくにしても、天ぷらなどにしても、さっと行われることが多いです。
栄養素の損失ということは、ししとうに限っていえばあまり心配しなくてもいいのではないかという気がします。
保存にも注意を
栄養素の中ではとても壊れやすいビタミンCですが、調理だけでなく、保存中でも壊れたりなくなったりします。
というのは、ビタミンCは酸素に出会うと変化していくからです。
変化してしまうと元のビタミンCには戻りません。
いくら調理に注意をしていても、長期間保存して置いたししとうでは意味がなくなってしまう訳です。
食材は新鮮なうちに食べてこそですが、食べきれないものは注意して保存しましょう。
まとめ
ビタミンCは熱に弱いとはよく言われていますが、逆に調理後にふえたりする食材があるとは思いもよりませんでした。
水に溶けるということは油に溶けないということでもあり、性質を考えながら調理したり、壊れやすい栄養素は別の食品から摂ることにして、他の壊れにくい栄養素をたくさん摂るようにしたりとすればいいのではないかと思います。
ししとうを調べていて、食べるということは普段何気なく行っているにも関わらず、大切で大変なことなのだなと感じました。
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