「モロヘイヤ」、「ケール」、「キャベツ」はみんな、古くから耳にする葉物野菜です。
自身が実際に口にしたのは、モロヘイヤとキャベツだけですが、全く違うものでした。
モロヘイヤには、少し粘りがあり、味噌汁やお浸しにしたことを思い出します。
キャベツは、常備野菜と言っても過言ではなく、味も分かっていますし、調理方法もそれなりに知っているつもりです。
ですが、知っているのはこれくらいで、この3種類の野菜についての歴史も栄養価も分かりません。
違いについて調べてみます。
目次
モロヘイヤについて
- 原産は、北部アフリカから西部インドにかかる地域
- シナノキ科(別名:台湾ツナソ)
- 古代エジプトでは、「王家のモノ」と言われ、食用のみならず、薬用にも使われた
- 日本には、1980年代伝来(日本のモロヘイヤ研究者が手を尽くす)
- 栽培時期は5~6月、夏から秋にかけて収穫、完熟した種には毒性の強い成分がある。(家畜が口にして命を落としたニュースがあった)
モロヘイヤの栄養
- βカロテンの持つ抗酸化作用は、ガンの予防、風邪の予防、アンチエイジング、視力の維持などに対しての効果が期待できる様です。
- カルシウムとビタミンKの効果により、骨を丈夫にすることが期待できる様です。
- ビタミンKには、止血作用やカルシウムを骨に定着させる効果も期待できる様です。
- カリウムの効果により、高血圧の予防に期待できる様です。
- モロヘイヤの粘り成分(水溶性食物繊維)の効果により、胃や腸の消化器官の粘膜保護が期待できる様です。
- 心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防などに効果が期待できる様です。
ケールについて
- 原産は、地中海沿岸地域
- 古代ギリシャ、ローマ時代では、薬用
- 中国では、強壮剤
- キャベツと同じアブラナ科の野菜で、「ヤセイカンラン」や「カーボロネロ(ケールの仲間)」
- 江戸時代に伝来する(和名:「緑葉甘藍」や「羽衣甘藍」)
- 戦争の時代、栄養の補給を目的として、青汁が考え出された
- 日本中、2回の栽培時期(北海道は1回)
- キャベツの仲間だが、生長しても球状にはならない
ケールの栄養
- 高度な抗酸化作用に期待が持てる様です。
- ビタミンK、カルシウムの効果により、骨を丈夫にすることが期待できる様です。
- ビタミンKには、止血作用やカルシウムを骨に定着させることも期待できる様です。
- ルテインの効果により、白内障など目の病気のリスクを軽減することが期待できる様です。
- リノール酸の効果により、コレステロールを下げる効果が期待できる様です。
キャベツについて
- 原産は、ヨーロッパ諸国から地中海沿岸
- 紀元前の古代ギリシャ、ローマで栽培されていた
- アブラナ科の野菜
- 当時は、ケールに似た「葉キャベツ」だった様だ
- 成長したキャベツが球状になるのは12~13世紀頃
- 日本へは江戸時代に伝わり、「紅夷菘(オランダナ)」と呼ばれた
- 中国から伝来した「カンラン」という呼び名もある
- 明治時代になって、栽培され、普及したのは、第二次世界大戦後
- 年に3回の栽培時期がある
キャベツの栄養
- ビタミンU、アントシアニン(レッドキャベツに含まれる)の効果では、風邪、ガンの予防が期待できる様です。
- ビタミンCの効果により、風邪予防や美容に期待が持てる様です。
- ビタミンK、カルシウムの効果により、骨を丈夫にすることが期待できる様です。
- ビタミンKには、止血作用やカルシウムを骨に定着させることも期待できる様です。
- 「キャベツ」の別名は「キャベジン」というのは有名な話ですが、胃の粘膜を正常化し、その結果、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防にも効果が期待できる様です。
野菜全般に含まれる「シュウ酸」について
シュウ酸とは、カルシウムと結合すると「シュウ酸カルシウム結石」となり、「尿路結石」の原因になるといわれています。
本来は、シュウ酸は野菜の全部に含まれているといわれていて、野菜によっては、シュウ酸とカルシウムの両方を含むものがある様です。
この2つの栄養素の数値が高ければ、「シュウ酸カルシウム結石」ができる割合も高くなり、「尿路結石」になる可能性が高くなるというのです。(ほうれん草(生)100g:カルシウム=49mg・シュウ酸=700mg)
モロヘイヤ(生)100gに対してのカルシウムとシュウ酸について
- カルシウム:260mg
- シュウ酸:0mg
ケール(生)100gに対してのカルシウムとシュウ酸について
- カルシウム:220mg
- シュウ酸:0mg
キャベツ(生)100gに対してのカルシウムとシュウ酸について
- カルシウム:43mg
- シュウ酸:0mg
(出典:文部科学省 食品成分データベース)
まとめ
モロヘイヤ、ケール、キャベツなどの野菜は、どれも地中海周辺諸国で誕生している様でした。
また、どの野菜も体に良いとされ、「薬用、強壮」などの目的で栽培されていたことも分かりました。
日本に入ってきたのは、モロヘイヤが比較的新しいものの、ケールとキャベツは江戸時代だということです。
3つの野菜の栄養素の共通は、カルシウムとビタミンKが比較的多いことと、「結石」の恐れがあるとされるシュウ酸が入っていないことでした。
ですから、どれもサラダなど、生で食べることができそうです。
一方、違いといえば、キャベツとケールは同じ「アブラナ科」ですが、モロヘイヤは「シナノキ科」の植物でした。
モロヘイヤは「粘り成分(水溶性食物繊維)」を、ケールは「ルテイン」と「リノール酸」を、キャベツは「ビタミンU」を・・・など、違いはあるものの、大変似ている野菜ということが分かりました。
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