「梅」という単語を耳にしただけで、唾液が口の中に広がるような気がしませんか?

定番の梅干しだけに限らず、梅酒、梅ジュース、梅ジャム、梅味噌など老若男女を問わず楽しめます。

とても身近な食材として定着した感のある、梅の生産地について調べていきたいと思います。

梅 日本 産地

日本の梅の産地と生産量について

最新のデータ(平成28年)を元にして紹介していきます。

全国の生産量の合計は約9万t、生産量のトップは和歌山県の約6万tで、占有率は65%にもなります。

ついで群馬県は約4,700tで占有率は5%、その後を追うのが奈良県の約2,000tで占有率は2%です。

ちなみに、平成27年の全国の生産量は約98,000t、平成26年は約11万t、平成25年は約12万tでした。

このように全国的に、梅の生産量は少しずつ減少傾向にあると言えます。

その中にあって、圧倒的に和歌山県の生産量が高く、他の追随を許しません。

これはいったいどんな理由があるのでしょう。

和歌山県で梅の栽培が盛んなわけは?

江戸時代、紀州藩田辺領下では痩せ地は免租地となることから、農民たちが梅を栽培したことが始まりとされています。

また、城代家老の安藤直次が梅の栽培を奨励し、保護したため、田辺、南部地方を中心に広まったと言われています。

江戸中期には、江戸への荷物に梅干しが含まれていましたが、「やぶ梅」と呼ばれ、現在のものよりも劣っていました。

明治になると梅干製造業者も出現し、コレラ、赤痢などが流行ったことから梅干しの需要は高まりました。

日清・日露戦争による軍用食として梅干しの需要は高まり、明治40年以降栽培が増加しました。

しかし第二次世界大戦に差しかかる頃は、食糧確保のためサツマイモなどを栽培したことから栽培面積は減少しました。

戦後の経済復興していく中で、果実類の需要も増加し、梅の栽培も昭和30年代以降は伸展しています。

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まとめ

全国的に見ると梅の生産量はわずかに減少傾向にありますが、そんな中で圧倒的なのが和歌山県です。

シェア率65%を誇る和歌山県では、江戸時代に免租地とされた歴史的背景を土台として栽培が盛んになりました。

これほど古い栽培歴史があるとは、まったく知りませんでした。

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