山芋を食べた時、口のまわりがかゆくなることはありませんか？
また、調理する時に手にかゆみが発生する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実はこれにはいくつかの原因があり、必ずしもアレルギー反応とは言えないものもあるようです。
それぞれの症状の原因とご紹介しましょう。
山芋を触ったらかゆくなる！これってアレルギー？
山芋をとろろにするのにすりおろしていたら手がかゆくなったとか、口の周りや喉がムズムズするような症状になった場合は、主に山芋に含まれるシュウ酸カルシウムの影響と考えられます。
この成分はほうれん草などにも含まれ、いわゆるアクの原因になるものなのですが、針状の結晶の形状を持っているのが顕微鏡で確認できます。
この尖ったものに刺激されてかゆみやチクチクを感じるというのが原因である場合は、必ずしもアレルギーというわけではないとも言われます。
調理中のかゆみの場合は、酢水やお湯で手を洗えばかゆみはおさまる可能性がありますので、試してみるといいですね。
また、シュウ酸カルシウムは皮のあたりに多く含まれること、酢によって不活性化するという性質から、皮をむいた山芋を酢水に浸けておくのも効果的でしょう。
山芋アレルギーの原因は？
山芋を食べた時に起こるアレルギー症状には、他にも原因になる成分があるようです。
山芋に含まれる仮性アレルゲンによるもの、山芋のタンパク質による免疫の過剰反応によるものなどがあげられますので、注意が必要です。
アレルギー反応としては皮膚と体の症状があり、皮膚が赤くなりかゆみを感じるものから腫れや蕁麻疹まで、体の反応は腹痛や下痢、嘔吐や喘息症状などが確認されています。
症状が悪化すると、呼吸困難やアナフィラキシーショックを起こす可能性もありますので、体調不良を感じた場合は病院に行くなど早めの対応が必要でしょう。
仮性アレルゲンとは？
食べ物にはかゆみのもとになる成分が含まれていることがあり、それがアレルギーと同じ反応を起こす原因になるようです。
この成分のことを仮性アレルゲンといい、山芋に含まれるアセチルコリンもその一種と言われます。
これは食物そのもののアレルギーとは切り離して考えられるため、アレルギー検査で陰性であっても症状が出る場合があるのでやっかいですね。
免疫反応によるアレルギーについて
これは山芋のタンパク質がアレルゲンとなり、免疫の過剰反応によって起きるアレルギー症状で、これがまさに山芋アレルギーと言えるものです。
これは食物アレルギーの血液検査で確認ができますので、心配な方はあらかじめ検査を受けるといいですね。
まとめ
山芋によるかゆみはアレルギーではない場合もあるのですね。
それでも一度そのような状態になった場合は気をつけた方がいいでしょう。
山芋はお好み焼きや和菓子など、さまざまな加工食品にも使われますので、食べる際にはきちんと内容物の確認をすることも大切です。
自分のアレルギー症状をきちんと把握しておくことと、食品についての知識を持つことが、自分の体を守る第一歩ということですね。
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