いわゆる香りの強い野菜で、日常で一番多く使ったり食べたりするのは長ネギだ、という方は多いのではないでしょうか。
そんな長ネギの栽培で、落とし込み栽培というものがあるのを、ご存じでしょうか?
落とし込み栽培は、長ネギの家庭菜園に、おすすめの栽培方法です。
通常の栽培で大変な土寄せ
長ネギの栽培は、種を蒔いて育った苗を、長ネギの栽培用に作った畑に植え替えて栽培します。
堆肥を混ぜてよく耕した畑に、畝(うね)という細長く直線状に両サイドの土を盛り上げたところを作り、その畝の間に長ネギの苗を植え替えます。
長ネギの白い部分は、土で光を当てないことで作ります。
そのため畝の部分の土を「土寄せ(農作物に土を寄せ付けること)」するのですが、長ネギの白い部分を多く作るために、何度も土寄せする必要があります。
この土寄せ作業が、結構な重労働です。
土寄せしなくてもいい栽培方法
落とし込み栽培は、通常の真ん中に溝を作る畝を作りません。
簡単に言うと真ん中に溝のない細長いベットのような畝を、まず作ります。
そしてその畝にマルチングという施工をします。
畝の高さは20~25センチくらい。
これは長ネギの苗の高さと同じくらいか、ちょっと低い高さです。
(マルチングとは、畑の表面をプラスチックフィルムなどで覆うことです。マルチングには、雑草対策になる、作った土壌の形状を維持する、地温の調節、肥料の流出や土壌の跳ね返りを防ぐことが出来、病害の抑制になる、水分の蒸発を抑えることが出来る、などのメリットがあります。)
プラスチックフィルムで覆った土のベットに、苗を落とし込む穴を開けていきます。
穴を開ける棒は、なんでもいいのですが、直径が3センチくらいで深さが30センチくらいの穴を作ります。
穴と穴の間隔は15センチくらいです。
長ネギの苗が穴の途中にひっかからないように、根を短くカットしてから、畝のベットに作った穴に苗を落とし込みます。
落とし込んだあとは、土をかけたりもしません。
これで収穫まで水やりも必要ありません。
収穫の時は、スポッっと抜くことが出来て、普通に土に埋まっているものから収穫するよりも楽になります。
6/15
董立ちしたネギを落とし込みしといたのが新しいネギが成長してこんなに大きくなりました(╹◡╹)#日暮ネギ pic.twitter.com/b7oasFRfj5— 日暮 畑 メモ用 (@higurashihatake) 2017年6月15日
まとめ
マルチングには、デメリットもあります。
マルチングに使ったシートがゴミになる、追肥をするのは難しい、しっかりと固定出来ていないと風などに飛ばされる、土によっては作物が窒素飢餓に陥りやすい、などです。
最初の土作りは、しっかりとする必要がありますが、苗を落とし込んだ後は、とても楽に収穫を待つことが出来ますし、少ない栽培をする家庭菜園に向いている栽培方法です。
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