食品スーパーで見かけるのは、まだ一般的な緑のピーマンですが、大型ショッピングセンターや高級野菜を扱うショップなら、珍しいピーマンを見ることができるかも知れません。
また、インターネットショップからなら購入は可能でしょう。
珍しいピーマンの中には、「ピー太郎」・「京みどり」・「みおぎ」といった比較的近年になって発表された品種があります。
従来の「ピーマン」と比較しながら、この三種について解説します。
従来の緑ピーマンの特徴
・大果(ダイカ)種の西洋の種と在来の種の交配によってつくられた日本製の種
・長さが6〜7cmほど
・実はやや薄め
・高温が適している
・高い湿気や、乾燥に弱い
・冬から春の時期はハウス栽培になる
※大果種:大型の実をつける仲間
・・・など
従来の緑ピーマンの性質
・やや青臭さがある
・苦味がある
・辛味はない
・加熱の仕方で柔らかくなる(使い勝手が良い)
・・・など
三種の特徴
①京みどり:1984年に愛媛県にて品種を選定
・大きさは中型(一般的なピーマンと同じくらい)
・重さは30gほど
・緑が濃い
・やや縦長
・色ツヤが良い
・表面に縦筋や筋状のデコボコができやすい
・真夏でも色あせし難い
・低温時期:黒アザのでる実がほとんどない
・高温時期:堅くなりにくい
・枝分かれが盛んなので、比較的たくさん収穫できる
・寒冷地での種をまく時期:3〜6月(3~4月の種まきは、ハウス育苗)
・暖地での種をまく時期:1〜6月(1~3月の種まきは、ハウス育苗)
(収穫時期は、種をまいてから80日以降)
・家庭菜園で定番の品種
・・・など
②みおぎ:1998年に日本園芸生産研究所で開発
・露地栽培に適している
・枝分かれが盛んなので、収穫回数が多い
・緑が濃い
・ツヤが良い
・香りが良い
・見栄えが良い:大玉(ジャンボピーマン)
・柔らかい
・ウィルスに対して抵抗力を持たせた品種
・・・など
※天敵昆虫や減農薬などの取り組みで茨城県から「特別栽培農産物」に指定されています。
③ピー太郎:2011年にタキイ種苗株式会社が創立175周年記念の品種として発表、発売
・ロケット形
・長さは約10cm
・重さは40gほど
・秀品の率が高い
・比較的同じサイズで安定する
・緑が濃い
・表面が滑らか(見た目は「ハラペーニョ」そっくり)
・収穫直前に糖度が高まる(実の下の部分からヒビが入る)
・・・など
※別名を「こどもピーマン」といいます。
三種の性質
①京みどり
・辛味はない
・実の部分は薄めである
・柔らかい
・美味しい
・・・など
②みおぎ
・辛味はない
・軟らかい
・美味しい
・・・など
③ピー太郎
・辛味はない
・糖度が高い
・苦味が少ない
・酸味がほとんどない
・実の部分は厚い
・ビタミンCが多い(一般的なピーマンとの比較)
・カロテンが多い(一般的なピーマンとの比較)
・みずみずしい食感が多い
・生食できる
・・・など
まとめ
従来の緑ピーマンより、進化した感が凄くありますね。
今や、この三種の上をいく品種がデビューし始めています。
各産地では土壌や環境の試行錯誤を繰り返し、より上をいくピーマンの育成に力を入れて競っています。
また、種を販売する企業も改良の研究を熱心に行っている様です。
今後ますます進化したピーマンが出てくることは間違いなく、とても楽しみです。
まだまだ、この三種でさえ身近な食品スーパーでは見かけることはできませんが、一般的な緑ピーマンの様に早く市民権を得られたら良いと思います。
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