袋売りの一般的な緑ピーマンには、独特の青臭さがあります。
また、苦味も加わって「それが良いんだよ」という人もいるかも知れませんが、苦手な人も多いでしょうね。
大人になっても食べられないという話はよく聞きます。
そこで、「ピーマンの臭いの原因はなにか」、「あの臭いは何とかならないか」、「いっそ消せないか」などについて調べてみたいと思います。
ピーマンの臭い(苦味)の原因
もともとピーマンの臭いは、ピーマンに含まれる2つの成分が合わさって発生します。
・ピラジン:臭いの素(アミノ酸の一種)
血液が固まるのを抑制して、特に脳や心臓にできやすい血栓を予防する
・クエルシトリン:苦味の素(ポリフェノールの一種)
抗うつ作用や高血圧の予防に効果がある
ビタミンCはレモンの2倍
ビタミンCはトマトの4倍
ピーマンの臭い(苦味)の部位
・ピーマンの臭い(苦味)は、実の中の種とワタに多く含まれます。
消し方
ピーマンの臭いは、2つの成分が合わさって発生するので、どちらかを抑えることができれば、どちらも軽減されることになります。
①ピーマンのヘタの形に注目:六角形
・スーパーに並ぶピーマンをよく見ると、ヘタが「五角形」と「六角形」があります。
「五角形」よりも「六角形」の方が甘いと言われています。
→一般的に、角が多いと栄養価が高いと言われています。
②ピーマンの切り方に注意:縦に切る
・ピーマンは繊維が縦に走っています。切るなら繊維に沿いましょう。
そうすることで青臭い成分が発生しにくく、苦味も鈍くなります。
→繊維に逆らって切ると臭いが強くなります。
③新発見!油(アブラ)通し:クエルシトリン(+ピラジン)は油に溶ける性質がある
・臭いと苦味が軽減されます。
→2012年、タキイ種苗とお茶の水女子大学の共同研究発表にて、ピーマンの苦味成分は「クエルシトリン」(+ピラジン)であることが分かりました。
以降は、「消し方」というより、「逃げ道」ですね。
④「赤ピーマン」にしよう:一般的な緑ピーマンの「完熟」が赤ピーマン
・赤ピーマンは甘い(糖度が高い)
・赤ピーマンは栄養価が高い
ただし・・・
・長期間保存に向かない(腐りやすい)
・食感が緑ピーマンより劣る
・緑ピーマンより割高
⑤「パプリカ」にしよう:緑ピーマンの異品種
・より甘い(糖度が高い)
・より栄養価が高い
・より割高
⑥「子どもピーマン」にしよう:正式な品種名は「ピー太郎」
・シシトウ型(細長い形)
・2010年、タキイ種苗から発表
・「ピーマン嫌いの子供に向けて」をコンセプトに独特の臭いと苦味を抑制
⑦「フルーツピーマン」にしよう:別名「フルーツパプリカ」(赤・黄・オレンジなど)
・糖度が8度程度ある(甘味が強い)
・同品種に「アナスタシア」「スウィーピー」「セニョリータ」など
※酸味の程度により甘味の感じ方は異なりますが、糖度8度とほぼ同等の果物では、桃やリンゴやキーウィなどが上げられます。
・・・など
まとめ
ピーマンの臭いは、苦味成分と合わさって発生していることが分かりました。
そして、その臭い成分も苦味成分も体にとても役立つ成分だと理解できました。
「体に良いから・・・」というだけで、無理に食べるのは辛いですよね。
どんな処理をしても、敏感な人には臭いも苦味も感じてしまうかも知れません。
今や、農家や研究所、または種の開発に力を入れている企業など、何とか栄養価や成分を下げずに、みんなが美味しく食べられないかと尽力しています。
今までの緑ピーマンに拘らなくても良くなってきているのです。
今後ますます、従来の緑ピーマンが好きな人は従来物を、苦手な人は別の品種を、また選ぶ楽しみなど、選択肢が広がっていくことでしょう。
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